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素隠居
1965〜1969 生
北海道 在

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感動のニペソツ山

山名ニペソツ山(2013m)  
山行日2016/08/07
山行時間10時間 (うち、休憩 1時間20分)
山行ルート十六の沢コース(往復)




ついに、憧れのニペソツ山に登りました!
5月の「有珠山」に始まり、6月は「恵庭岳」、7月に「夕張岳」を選び、体力を試す機会を伺ってきたのも、全てニペソツ山に登るためでした。

長時間にわたる山行時間と自宅のある札幌からの距離を考えると、贅沢を言えば3連休の中日あたりにチャレンジしたいところでしたが、そもそもそんな休みは取れるわけもなく、揚げ句の果てに土曜日の午前中にも仕事が入ったため、日曜日に決行。
昨年購入にてまだ一度しか使用していないテントを車に投げ込み、仕事帰りに一路「ぬかびら野営場」へ。翌朝4時登山開始から逆算して深夜2時30分起床決定。
昨年の騒音ほどではないものの、そもそも慣れない環境で熟睡できる器用さを持ち合わせていないため、結局、1、2時間(推定)の睡眠で起床。
テントの撤収やら、意外と時間がかかる林道やらで、結局、登山口に着いたのは午前4時20分頃。一番乗りを逆に心配していたにも関わらず、すでに10人ほどの先客が準備を終えようとしていました。

登山開始は4時40分。丸木橋を渡り、関西訛りの中年ご夫妻の尻尾にくっついたまま、スローペースで尾根沿いの急登を登っていきます。しばらくして先を譲っていただき、このコースで最大の難関?となるポイントに登山開始2時間ほどで到着。小天狗をトラバースする途上に立ちはだかる大岩。事前情報で上部と下部にルートがあるとのことでしたが、近づいて確認しても「どこをどうやって通過するの!?」と心で叫びたくなるような立ちはだかり様。岩の下は切れ落ちて先が見えない状態で、上でも下でも大した違いなし。「ちょっとでも高い方」という理由で上部のルートを選択。足の先半分ほどの足場と、ホールド感ゼロの岩肌を指先の摩擦だけを頼りにじりじりと進行。最後は指が滑らないことを祈って体を投げ出し、無事、通過。皆さん、大丈夫なのでしょうか?

その後、人気のなくなった前天狗岳をトラバースするあたりで風が強まり、ヒグマの恐怖と相まって、だんだん心細く…。前日、訪ねた「東大雪しぜん館」に掲示されていた「8月3日、山頂付近でヒグマ出没」の情報が頭をよぎります。唯一の慰めは、あちこちから聞こえてくるナキウサギの鳴き声くらい。
足元に注意を払いながら大きな岩礫が続く道を進んでいくと、やがて小さなテン場が現れ、一張のテントが。そして進行方向に目をやると…、見覚えのあるニペソツ山のてっぺんが視界に飛び込み、そして、進むにつれてその雄姿があらわに。
それまで何度も写真、画像で目にしていたので、十分、想像はできていたはずなのですが、快晴の青空の下のニペソツ山の緑が予想だにしない鮮やかさで、前方の天狗岳を間に挟んで、遥かかなたに聳える姿には神々しささえ感じました。しばし絶句、とはこのことで、ここまで来た喜び、これから登る喜びが湧き上がってきます。

小休憩の間に、先のご夫婦やら抜きつ抜かれつしていた別の登山者、さらに既に山頂を踏んだ登山者が合流して、天狗平は賑やかな広場に。ここで会話をさせていただいた皆さんに共通しているのは、とてもニペソツ山を愛していらっしゃること。そして、鍛え抜かれていること。自分のへなちょこさが恥ずかしくなりました。

しばらくの小休憩の後、山頂へ向けての下り開始。天狗岳へ登り返しニペソツ山への最後の登りへ。決して楽な行程ではありませんが、一歩一歩を噛みしめながら、ただひたすら頂上へ。あと数歩、ピークを目の前に見上げたとき、なぜだか、一瞬ぐっとこみ上げるものがありました。大した苦労をしてきたわけではないけど、「ニペソツ山」という目標をもって、萎えそうな気持ちを鼓舞しながらも計画を貫徹し、ここにたどり着いたことによる満足感なのでしょうか。

断崖の縁に腰かけていることも忘れてしばし休憩。帰途につきます。
大きく2つのピークを登り返さなければならないことは百も承知だったのですが、むしろ気になるのは、小天狗の大岩。「また、あそこを通過しなければならない」と思うだけで気持ちが沈みます。
風の強かった岩礫帯も帰りは無風。今回は珍しく、行きも帰りも陽射しが後頭部を直撃する位置で、めったに使用しないタオルが大活躍でした。
そうこうしているうちに、小天狗への最後の登り返しを終えて、勝負の大岩に。日陰で休んでいると後続の青年が現れ、先に下部ルートを試してもらうことに。この方も往路は上部を選んだらしく、迷わずルートに取りつくと、「つかむところあります」とのことで、自分も下部ルートに決定。「ずるい大人だなぁ」と自己嫌悪になりながら歩を進めますが、上部以上に足場は狭く手でホールドできる岩も途中まで。後半は岩のくぼみを指先の摩擦を頼りに指圧で支えられる程度。後ろに体重がかかったら即、転落と思うと体が縮こまってますます動きがぎこちなくなります。なんとか通過しましたが、この恐怖感は勘弁してほしいところです。

後は下るだけ。帰りの時間が気になるところでしたが、ここまで来て怪我だけはしたくないので、安全最優先で下ります。登るときは全く気になりませんでしが、ここからの下りが意外に長く感じられ、下りても下りても沢の音が近づきません。先行者も後続者も気配を感じない中、やっと明瞭な沢の音が。急坂を下り切ったとこで、沢にかかる丸太橋を目にし、長い行程を終えました。

登った当日は考えられませんでしたが、翌日となった今、「またいつか登りたい」と思っています。今度は小天狗の大岩を難なくかわせるような技術、経験、度胸を携えて訪れたいです。


16/08/09 01:34


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